東京エスメラルダ

オトナによるオトナだましぃな日記 @田舎

ハイスペック男性の結婚観

ハイスペックと言われるアラフォー男性は結婚や相手に対してどのような考えを持っているのでしょう。知人の実例から考えてみました。

 

ケース1:結婚も仕事と同じでリスクを負いたくない、リアル三高Kの場合

Kは一流国立大卒・一流企業・高身長・高収入・イケメンで、絵に描いたようなモテモテ人生を送ってきたアラフォー男性です。身につけるものは全てブランド物、通うお店も流行の高級店、そしていつも誰からも憧れるような女性と付き合ってきました。良い人がいたら紹介してくださいと殊勝に頭を下げる一方で、経済的に余裕があって何人もの女性と同時進行で楽しめる独身生活こそ最高と思っています。そんな自分が結婚するなら、相手は誰からも羨ましがられるような最高の女性でなくてはならないと言います。

Kの考える最高の女性とは、美しく、スタイルが良く、頭が良く、そして十分な稼ぎがあること。

長年自由を謳歌してきたKにとっては、相手の生活を支える気など毛頭ありません。なぜ自分が一生懸命働いて得た大切なお金を女性に与えなければいけないのか、絶対に嫌だと言います。相手の女性はそれなりの年収があり、生活費は全て折半、家で待つ必要はなく自由に働きに出ればいい、レストランで食べたほうが美味しいに決まっているから料理なんてできなくていい、家事ができなくても人を雇えばいい、その選択をするためのお金を稼ぐことが絶対条件だと言うのです。

ハイスペックな男性はみんな家庭的な女性を望んでいると思っていませんでしたか?Kのように、独身時代は尽くしてくれる従順な女と遊び倒してきて、いざ結婚となると依存されるのは重いから自立した女がいいと都合のいいことを言う男もいるのです。彼の話からは暮らしや生活が見えてきません、結婚生活も仕事の合間のスケジュールの一つ、あるいは仕事の成果のように聞こえてしまいました。彼の幸せとは一流の店、一流の服、一流の時計、一流の女、それを維持できる収入がある自分が確認出来るアイテムの一つのように考えてるのではないかと。

ハイスペックを狙っているあなたの幸せな結婚生活図はそういうシーンでしょうか?Kの結婚観に共感できますか?

 

ケース2:恋愛相手と結婚相手を混同している金持ちボンボンTの場合

Tは東京都内の高級住宅地に実家があるお坊っちゃまです。家族仲が良く、育ちの良さが性格に現れるような、おおらかで明るく楽しい事が大好きで男性にも女性にも好かれる人気者。本人もかなりの高収入の仕事についているので、当然どこへ行ってもモテて遊び慣れています。

長らくの独身生活を謳歌し、アラフォーになったTはいよいよ年貢を納めることにしました。彼が選んだのは、育ちが良く、美しく聡明な、一回り以上年下の輝くようなお嬢さんでした。Tは落ち着いた従順な女性より、活発で生き生きした若い女性が好みでした。

しかし順調な結婚生活はすぐに破綻しました。Tは実家と仲が良く、長男であったため病弱な父親の代わりや、父親を支える母親を気遣い、実家との交流を密に持っていました。が、まだ20代の若い彼女は夫婦二人だけの生活を大切にしたいと思っており、そして大変優秀で野心家の彼女は仕事でも成功したいと考えていました。何かに付け、自分たちよりも実家を優先する夫に不満を持つようになり、結局家を出て行きました。

一見すると薄情で自分本位な嫁に思えますが、Tは夫としても長男としてもダメな男なのではないかと思いました。長男として実家での役割を重視するのなら、家庭に入って親とも上手くやってくれる包容力のある長男の嫁向きの女性を選ぶべきです。しかし溌剌とした若い女性に心がときめかせ、結婚に向いているかは考えもせず手に入れたいと思ってしまう。そして結局実家に縛り付けようとして、相手の女性の溌剌とした若さを飼い殺しにしてしまうのです。現実に合っていない相手ですから破綻は当たり前です。実家の親も相手の女性もみんな不幸です。

最近Tに新しい彼女ができたのですが、また同じような若くて活発なお嬢さんのようです。実家の親と同居してもいいという女性もたくさんいるはずなのに、恋愛を優先するTはどこかやはり現実が見えていない夢みがちな頼りなさを感じてしまいます。

 

ケース3:こだわりが強すぎて一人の方が気楽な完璧主義者F

Fは秀才で仕事でも成功し豊かな生活をしています。華やかなタイプではありませんが、堅実で明るい性格のため友達からしょっちゅう女性を紹介してもらえるような人です。飲みに行ったり、たまに楽しい夜を過ごしたり、それなりに楽しい人生を送っているのですが長続きする相手となかなか出会えません。

かなり自己管理ができる男性で、掃除も洗濯も料理も問題ありません。なので、相手の女性が家に遊びに来てもFが完璧すぎて引いてしまうのだそうです。彼があまりにもなんでもできすぎるので思慮深い女性は気後れしてしまうのだと。逆に無頓着な女性が相手だと、彼女の掃除の仕方が気に入らずFがやり直す、当然女性は面白くないので離れていってしまう。それで未だに独身なのだそうです。

Fも自分のこだわりの強さを反省し文句を言わないよう努めていますが、内心は高いレベルを求めています。女性だからと言うよりも、大人なんだから整理整頓や物の手入れや食べることや衛生観念がそれなりにできてしかるべきでしょうと。ごもっともなご意見ですが自分と同じ人間はいません、みんなそれぞれこだわりを持ち、苦手な部分があるものです。相手の足りない部分を自分が補う気持ちがなく、他人を尊重できなければ誰とも暮らしていけないでしょう。

Fのようなアラフォー越えの完璧主義のハイスペ独身男性は多いです。そもそも家事ができるので結婚の必要性をあまり感じていない上、付き合うには彼に完璧に合わせなくてはならないでしょう。

 

ケース4:釣った後は餌をやらない恋愛体質のアラフォーN

Nはナイーブで可愛い男性です。どちらかというと女性に甘えたいタイプで、付き合う相手も年上やシッカリした女性ばかり。気が向いた時に会い、慰めてもらい、その後連絡もせず、それでも別に構わない結婚してなんて思わないセカンドでもいい、いつでも来てちょうだいねと大変物分かりのいい女性ばかり。

それでもNがモテるのは、恋愛中の彼が理想的な彼氏だからでしょう。目の前にいる女性に尽くしまくり、いい気分にさせ、愛してる必要としていると全身全霊で伝えるのです。現にNは言っています。好きな相手には何も求めない、セックスの時でも相手が喜べば喜ぶほど自分自身が感じるのだと。経済的にも精神的にも男性として彼女を守ります。周囲の意見は気にしません、相手が浮気しようとも、人妻であろうとも、好きになれば男らしく一途に愛し抜き守り抜きます。

ところが。関係が安定した途端に興味がなくなってしまうのです。実際にNは大恋愛の末、他人の婚約者を奪って結婚しました。なのに結婚した途端に彼女に女性としての興味を持てなくなってしまったのです。それまでの恋愛でもなんども同じような経験がありました。手に入れた途端燃え上がるような気持ちはなくなり、相手の女性には母親のような優しさを求めるのだそうです。当然セックスレスです。

家で帰りを待っていて、食事をしながら会社の愚痴を聞いて慰めたり褒めたりしてほしい。妻に求めるのはそれだけだと言います。経済的には豊かな暮らしをさせてあげる、買い物でも習い事でも旅行でも好きに行けばいいと。欲求は外で浮気して処理するから妻に女は求めない、セックスもしたくない、身の回りの世話と母親のような優しさだけでいいと。

結婚しなければいいのにと思うのですが、大恋愛をしてどうしても自分だけのものにしたくなるそうです。何度目かの離婚後も、Nは懲りずに障壁の多い相手に夢中になっています。

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以上、いかがでしょうか。

ハイスペックと言っても、結婚相手に求めていることは様々ですし結婚自体いい加減に考えている人もいます。高収入だから安泰と簡単に割り切れるものではありませんよね。

リアル三高Kのような男は女性を素敵な自分を彩るアクセサリーの一つと思っているし、高収入のくせに生活費は出したくないとかお互い自由でいたいとか、幸せな生活感が感じられないんですよね。もし結婚しても自分勝手に振る舞いそうだし離婚の時もケチケチ渋りそう。完璧主義のFはまともな人に違いありませんが、よほど自分を奮い立たせなくてはついていけそうにありません。ボンボンTや恋愛体質Nも素敵な男性ですが、夫としては頼りなく結婚したら苦労させられるのではないかと。

ハイスペックで頭が良く収入が高い人なら幸せにしてくれるはず、というのは、ただの依存心が生んだ妄想にすぎません。上記の知人4名は釣り書き的には申し分のない男性たちですが、結婚となると高いレベルが要求される上に、普通の結婚の苦労がついてくるのです。素敵なマンションに住んで外車に乗ってカフェでランチして専業主婦で・・・程度の結婚観ならむしろやりやすいそこそこのスペックの男性と結婚しても実現するのではないか、そのほうが気楽なのではないかと思いました。