東京エスメラルダ

オトナによるオトナだましぃな日記 @田舎

アラフォーでSATCを改めて鑑賞すると登場人物への感じ方が変わった

アメリカのドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」(SATC)、

当時は一斉を風靡しましたよね!

 

今なんとなく再び鑑賞しているのですが、

ちょうどシーズン6あたりで彼女たちの年齢がはっきりしました。

キャリーが38歳、サマンサが45歳です。

 

おお!アラフォー?そういう設定だったのかと改めて理解。

いや当時も知ってたはずだけどちょっと大人のお話って感じでみていた。

今自分がアラフォーになり、

若い頃に見ていたときとは違う視点でみていることに気づきました。

主に登場人物への感じ方の変化について書きますね。

 

キャリーって幼稚でめんどうくさい女だな!

当時はもちろんキャリー推しでした。個性的で冒険心のあるファッションはかわいかったし、程よく自立し程よく男性に依存し、リッチで素敵な理想の男性を探して本音と建前の間で揺れ動く女心、失敗も多いし正直でかわいい女性だなと思っていました。

今見ると、なにこの女?アラフォーのくせに超幼稚じゃん!って思います。

私はこういう価値観を大事にしてる、せっかくこうしようと思ってたのになぜあなたは期待に答えてくれないの?って、結構自分勝手な薄い内容でギャーギャー騒ぎ立てる。あたしっておしゃれで可愛いだけじゃなく気が利いててユニークでしょ?平凡な女とはちょっと違うでしょ?って角度で男性を落としにかかるけど、つきあうとたちまち重い弱い女に変わりがち。情緒が不安定すぎて・・・あーめんどくさ。

ビッグみたいな”高めで難しめ”な男をうまく御する器もなく、何度も振り回され傷つけられているのにビッグが安パイなお上品平凡女と結婚するやいなや、またヨリを戻してしかも夫婦のベッドで不倫する。ペトロフスキーに添い遂げようとパリに行くも、芸術家の伴侶として彼を支える根性もなく、元彼にすがって逃げ帰るってどーゆーこと?40女の決意ってそんなにペラペラでいいのかと、今ではキャリーに同情するどころか周囲を振り回す迷惑な女としか思えません(笑)

スタイリッシュで都会で成功したイケてるアラフォーの物語だと思っていましたが、今見るとキャリーって幼稚な子供おばさん・ダメ女なのではと思いました。

 

サマンサみたいにぶっ飛んでるやつなんか実際にいるわけ・・・いる!(笑)

サマンサのように性的に奔放で、しかもオープンで、男からは完全に自立していたい、むしろ完全に自分の支配下に置きたい、セフレ以上の何も求めていないという女性など、当時の日本では到底考えられませんでした。日米文化の差はあれど、あくまであれはエンタメ要素の強い架空のお話の中のキャラだなと。

しかし日本の普通の女性の中にも、上記要素を色濃く抱えて生きているアラフォーが実在することのだと今では知っています。

複数の男性と同時進行してセックスライフを楽しむ人、複数のセフレ話を当たり前のように飲み会で語る人、相手がリッチなのには越したことはないけれどデート代も完全割り勘を好み経済的に男性に依存は絶対したくない人、仕事か男かと言われたら絶対仕事を選ぶ人、今の日本のアラフォーには、プチ・サマンサが多く存在しています。私の友達の範囲ででもこれだけ例を挙げられるほど。

当時は現実味がないやりすぎキャラとしてみえることもあったサマンサでしたが、改めてみると本当に自立しているし、リスクに対する考え方や自らの誤った判断のせいで受ける報いにも潔いし、45歳でこれだけ美しい自信家で、野心家の成功者で、自分というものをしっかり持ちながら思い通りの充実した人生を生きている人ってすごいな、強さって格好いいなと思います。

 

白馬に乗った王子様症候群のスノビッシュな打算女シャーロット

私は当時、なれるならシャーロットになりたいと思っていました。育ちの良さや少しエレガントなファッションセンス、アートを仕事にしているセンスや純粋さ、伝統や王道や上品さなどが、若かった私の憧れる世界とドンピシャだったから。

しかし今見ると、いい歳こいて女子女子してて、すぐ拗ねたり同性からも一番だと褒めてもらいたがったり、欲求が強いくせに言わずに相手に気付いてもらいたがったり、とてもアラフォーとは思えないティーンみたいな情緒の女性だと思いました。

しかも、学校カーストでも最上位のチアリーダーでプロムクイーンの勝ち組女を自認し、狙う相手はリッチなだけでは足りず貴族とか格式まで欲しがるガチのブランド女、自分は夢見る夢子ちゃんでお上品ぶりたい割には4人の中でも最も打算的な恋愛をしています。港区女子や恵比寿・代官山女子を下品ねえと鼻で笑って、目白とか広尾に住んで葉山に別荘を持ちたがるようなイケ好かない女です。女性として人より優秀で完璧な自分が、子供ができないことで女として劣勢組になるのがいやだという考えを持っていた時は、こいつどーかしてるぜと思いました。

でもハリーのために改宗して努力し、他の3人よりも理想的な妻として一番努力をしていたのは彼女です。理想も高いけど一途で努力家なアラフォーのシャーロットちゃんはかわいい女性だなと今ならわかります。

 

結局ミランダが一番好きなのは変わらない

当時も今もこれだけは意見が変わらない。友達として頼りになるのはミランダ。独特で頑固で喜怒哀楽もはっきりしててキツイ面もあるけど、真面目で忖度せず友達のために真剣に対応してくれる、本当に高潔で頼りになる人だと思います。4人の中で友達になって欲しいのはミランダです。

ただ頑固すぎて衝突が多い人生だなとは思いますし、知的でお堅いわりには自己抑制力が極端に低い部分があったり、冷静に判断できるのに男のことになると振り回されてパニックになったり、若い時遊んでないとアラフォーになってからこんな失態をやっちまうんだろうな(笑)という典型みたいな反面教師的な部分もありました。

常に厳しく友達とその男を査定しているミランダですが、自分は格下のバーテンのスティーブを選びます。気の良い男と言うだけで特筆するようなメリットや美点はないスティーブですが、平凡の中に安らぎを見つけ、失敗を乗り越えて愛を育て、育児を通して一皮も二皮もむけて成長するのが彼女の素晴らしいところだなと思います。

 

アラフォーで再考察、好きなBFランキング!

そりゃあ当時はビッグみたいなハンサムでリッチで危険な男性が魅力的に映ってましたよ〜。キャリー、幸せになりたかったらエイダンを選ぶのよ!ビッグとは関係を絶って!ダメ!ダメダメ〜・・・でも好き、みたいな(笑)

今見ると、アラフォーの相手の現実的な落とし所としてはスティーブかなと思います。好きと言うよりはいろいろあった末にアラフォーとして落ち着くのはあんな感じというか。経済力とかステイタスは理想的でなくても、良い家庭人だし平凡な幸せを長く続けられそう。自分が仕事を持ってバリバリ稼げて家庭内も仕切れる女性なら、子煩悩で陽気で思い通りになりやすそうなスティーブがいいのかも。

サマンサのツバメ、スミスはルックスは最高だし誠実だけど、自分が大人になってからみるとやっぱりまだ子供で恋愛相手としても結婚相手としても手応えがない感じ。短かったけどミランダの恋人でNBA専属医のロバートは超セクシーなブラックで、料理もできるし恋人としても気が利いててスイート、スティーブとヨリを戻さずにロバートと収まっても良かったのにーと思ったりもする(笑)

今の時点では、私はハリーとペトロフスキーにメロメロです。ハリーは当時から夫という立場で見た時に、人柄ではナンバーワンだと思っていました。ルックスがツルツル頭とか背が低いとか改宗を乗り越えなきゃいけないとか懸案事項も多いのですが、夫にするならやっぱりハリーだなー。受け止め方がソフトで、折り合いの付け方がうまいし、ともするとスノビッシュでガチガチの型どおりに走りがちなシャーロットをユーモアをもって導き、長く一緒にいればいるほど良さがわかってくる、理想的な男性だと思います。

自分でも年取ったなーと思ったのは、今、一番ツボったのがペトロフスキーでした。当時はバリシニコフを起用したんかーへえーって感じ。予算かけてちょっと大掛かりなドラマ展開にしてるなーくらいの印象しかなかった。

ところが今見てみると、55歳設定のペトロフスキーがめちゃくちゃセクシーに見える。ちょっと枯れてる男の良さがわかる年齢になってしまったということか(笑)誘い方とか、目線とか、もうイヤラシイの何のって。。。ハートを鷲掴みにされました。

SATCファンからは、芸術家の俺様ジジイでキライと言われるペトロフスキーですが、40女になった私からすると、若い時ブイブイ言わせてた男のこなれ感、ひとまわり以上年下のアラフォー女を転がす大人の余裕、幼稚なキャリーのヒスに動じることもなく淡々と自分を貫く落ち着き、名声と経済力、ボエムやダンスなどエレガントで古風な嗜好、頭のおかしなビッグとはまた違う成功している年配の芸術家の複雑さ。

ええやん、ペトロフスキー!今の私だったら、彼の才能を影で支えてあげたいと思うわん。NYの自分の部屋の家賃も経費も払ってくれるというし、結婚なんかしなくて良いし子供もいらない、彼のそばで綺麗に着飾ってはべり、笑わせたり励ましたりしてあげたい。芸術家としての気難しさも含めて彼を主体として相手に寄り添って生きることに喜びを見出せると思う。年齢を重ねて私にも包容力が出たんでしょうね(ただのドMかもしれません)。

 

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以上です。

何度見ても今なお面白いSATCですが、

自分が同年代になったら全然見方が変わったりして感慨深かったです!

(当時はまだわからなかったHネタも今では爆笑できるし)