東京エスメラルダ

オトナによるオトナだましぃな日記 @田舎

お片付け苦手系の人へ贈る言葉

年末になると「来年こそはちゃんと片付けよう!」と毎年誓うけど、

やっぱり毎年同じこと誓ってる。。。というお片付け苦手系の人に、

何かヒントになればいいなと思いつつ書いてみます。

 

片付けが苦手な人にありがちな「便利」という考え方を見直す

片付けが苦手な人にありがちな考え方のひとつに、使いたい時にパッと手に取れるから便利で良いということがあります。しかしこの考えがそもそも片付けに向いていないのではと思います。

どこに何があるか一目瞭然で便利、目の前に並んでいれば探さなくていいから便利、手を伸ばせば届く範囲に全部あるから便利、よく使うものだから何個も持っていれば便利、って。

部屋の秩序の第一優先事項がきれいに保つことではなく「便利さ」なんです。どういう部屋の状態が快適か?と考えた時、きれいに片付けたいはずなのに、実際は「便利なのが一番いい」と思っている。この価値観のズレがあることにお気づきでしょうか?

最優先にすべきは「片付いていること」です。その場合、便利さの優先順位は2位以下になります。当然今までより物を使う時に不便さを感じるかもしれないし出し入れに面倒だなと思うかもしれない。でも、便利さを優先させている限り絶対に片付きません。

なぜならば、片付けられない人の便利さというのは、結果的にたくさんの物を所有し、全部出ている状態を指すからです。片付けられる人になるためには、この根本的な価値観の優先順位を変えることが必要だと思います。

 

あげると言われてももらうな、安くても買うな、いつか使うは結局使わない

よく言われることですが、片付けが苦手な人はみんな持ち物が多いです。その原因はINが多くてOUTが圧倒的に少ないから。

これもう使わないんだけど良い品だから欲しかったらあげるよと言われたらつい欲しくなってもらって来てしまう、1つでいいのに断りきれなくて勧められるまま3つももらって持て余す、買う予定がなかったのに安かったからつい服を買ってしまう、定番のグレーか差し色の赤か迷って決められないので2つ同じ物を買う、、、などなど、増やすことは安易にしがち。

それに対して捨てることはなかなかできない。まだきれいだから、高かったから、また使うかもしれないから、そのうち痩せるかもしれないから、友達にあげられるかもしれないからと溜め込むので、プラスマイナスすると常にプラスで積算されていくことになるのです。

大事なのは「今必要かどうか」です。欲しいから、安いから、将来使う可能性があるからではなく、今必要なものかどうかで保有する物をジャッジをすることです。今必要だったら買う&もらう、今必要でないものは手放す。買い物や断捨離をするときの判断基準を「必要性」に切り替えましょう。

 

片付けるために収納家具やグッズを買うなかれ

ヨシ片付けよう!と意気込んだ時やりがちなのが、モノを容れるための収納ボックスや家具を買おうとすることです。

服が増えすぎてクローゼットにかけられないからハンガーラックを買ったり、マンガやDVDやゲームが棚に収まらなくなったから幅が細くてコロコロがついた大容量の収納ラックを買ったり、机の上や冷蔵庫の中がぐちゃぐちゃだから100均で小さいものを入れるのにぴったりな収納グッズを同じシリーズで何個も揃えたり。

違う違う、それって収納グッズという「物」をまた増やすことになっとるがなーww

物が片付かないのは入れる場所がないからだ、場所さえあれば片付くはず、じゃあ容れ物を買えば解決!という考え方が、片付いた部屋というゴールをどんどん遠ざけてしまう。

クローゼットや冷蔵庫や本棚という収納はすでにある。既存の収納ですら片付けられていない現状ですから、容れ物を増やしても結局片付けられないグッズがまた増えるだけです。

100均やIKEAに行く予定とか、無印のオンラインストアでショッピングカードに入れかけた収納グッズを一旦キャンセルしてください。

 

今の収納スペースに入る物だけ、自己管理できる数で暮らすという考え方

物が多いと収納場所に入らないため出しっぱなしになる、片付けようとしてもすでに収納はいっぱいなので片付けられないという悪循環になっていませんか?

断捨離の最初にやることは、まず収納スペースのサイズを確認してください。そして、そこに収納可能なアイテム数を決めてください。

このクローゼットならハンガーでかける服が10着、引き出しは下着が5着ずつくらい、トップスとボトムが各4着ずつくらい、オフシーズンのものを置いておく収納ケースは2個まで、など。それをリビング、キッチン、玄関(靴)、トイレなどそれぞれ収納がある場所ごとに目安を決める。

そして、その分量に収まらない物は全部手放します。(←あきらめないで!)

各場所で持ち物にランキングをつけて、物が増えるたびにランク圏外になった物を手放すルールを決めてしまうのです。

えーっ!帽子を集めるのが趣味で40個持ってるけどどれも捨てるの絶対イヤ!というような特別に収集している大事なアイテムってありますよね。それは置いていていいと思うんです。でもその分他のなにかを多めに手放す。帽子40個全部残しておきたいなら、マフラーや手袋やバッグなど同じエリアに置いている物のうちから使っていない順に多めに手放しましょう。優先したいアイテムまで削り取らなくていい、全体量を減らせばいいのですから、優先順位が低いアイテムの中のランキングを20位まで→5位までに変更して断捨離すればいい。

空間は有限です、収納を増やすのではなく、限られた収納スペースの容積に収められるものだけ持つという考えでいきましょう。優先順位が低い物は置き場所も在庫数も忘れがちなので片付かない原因になるだけ。自分が覚えていられる数、把握できる数まで減らすことです。

 

全ての物に家内住所を与え、片付いている状態をデフォルトにする

一旦収納スペースに収まる量に減らしてしまえば、実は毎日の片付けはすごく楽。使っている物のスペースがぽっかりと空いているので、使い終わって戻す時に他の物をよけたり入れ替えたりするストレスがゼロになるからです。

片付けられない最大の要因は物量の多さです。片付けられない人なのではなく、物が多すぎるせいで片付ける場所がないから片付けられないのです。毎日たくさんの物を使ったり出したり入れたりするのに、その度に今ある物を片付けたり捨てたりする作業が発生するのでは面倒くさくなるのは当然です。

収まる物量にして、物の居場所を決め、何か使っている間はその収納スペースが空き、使い終わったらその空いてるスペースに戻すだけ。これならばなんのストレスも感じません。片付けるのが面倒なのではなく、片付けるスペースを毎回作らねばならないのが面倒だっただけです。収まるべき場所があれば、片付けるのは超簡単です。

片付いている状態をキープするには物に与えた住所に戻すこと、理想はそのつど戻すことですが、急いでいる時や疲れている時もあり実際は難しいですよね。かといって数日放っておくと大変な作業になります。オススメは1日1度のリセット。いつでもいいので、1日1回全ての物をあるべき場所にあるべき状態に戻すことを習慣づけましょう。初めは面倒だなと感じるかもしれませんが、1週間も続けていると物が出しっぱなしになっている状態が気持ち悪く感じてくるようになると思います。

片付いている状態がデフォルトと視覚で脳が覚えてしまえば、意識しなくても収納場所に戻したくなります。いちいち考えなくても置き場所は決まっており、収まるべき空間はその物のサイズ分空いており、戻すのに余分な労力は発生せず、逆に出しっぱなしにしている物が目についてそのままにしておくのがストレスに感じるようになってきます。リセットされた状態を見る回数や時間が増えるほど、それがデフォルトとなって脳に記憶され、片付いた状態に戻すことが気持ち良いと感じるようになってきます。

そこまで至ると「いつ誰が来ても平気なくらい片付いている人」が完成します。

 

がんばって!

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いやどうせあんたはそもそもきれい好きなんでしょ?とお思いですか?

いえいえ、私はアラサーまで持ち物が多い出しっぱなし礼讃派でした。買い物大好きで物持ちが良くハンガーラックはいつもギチギチ、どうせ毎日使うのなら出しっぱなしが合理的でいいじゃない、そんな女でした。

きっかけは東京に越したことでした。家賃が高いので狭い部屋に住まざるを得なくなり、そして引越し好きなので家賃更新の度に引っ越していました。収納の少ない狭い部屋に引っ越しを繰り返すことで何度も断捨離をしていくうちに、物を所有することに対する考え方が変わっていきました。

断捨離のルールを決め、買い物に慎重になり、少ない物で毎回片付けた方が結果的に掃除が楽、という結論に行き着いたのです。実家の親が驚く(笑)ほどの変化でしたから、自分は片付けが苦手だと思っている人でも実践するうちに変わることは可能だと思います。

アレもコレも完璧にしようとすると辛くなって長続きしないので、片付けの中でもかんばるところと許すところとの急緩をつけるといいかもしれません。

例えば、私は掃除機は気になった時でいいやって感じですが、排水口のヌメリはこまめに予防対策をします。真夏・真冬の服は厳選して数を減らしますが、着る機会の長い春秋ものは来期捨てればいいやくらいルーズな管理でOKとしています。書類は大事なものや提出期限があるものだけ専用のファイルを作って管理し、他は押入れの段ボールに入れっぱなしにして整理するのは年末の1度きりです。毎回シュレッダーを出すのが面倒だからです(笑)

よくワンルームは収納が少なくて片付かないといいますが、狭い部屋の方がアイテム数が少ないため何がどこにあるかを覚えていやすいです。逆に実家など部屋数や収納場所がたくさんあるほうが、どこになにを収納したかわからなくなります。シーズンオフのものや頻繁に使わないものや在庫などを物置の奥や天袋の上などにしまいこんで何年も忘れてしまう→さらに毎年追加してしまう→塩漬け、ということになりがち。

家の中に物の住所を決めたら、何関連のものをどこに置いたか宝の地図みたいなリストをエクセルで作っていたこともありました。物の住所録ですね。物の名前をアイウエオ順のリストにして、針金(工具箱)→廊下の収納とか、刺繍糸(手芸在庫)→和室の天袋右側、などです。そして同時に家の見取り図をお絵描きし、廊下の収納には「工具関係とペット用品関係」、和室の天袋右には「手芸在庫関係と古いミシン」など、ざっくりした分類を書いておきます。収納場所がこれでわかり、釘と金槌はガレージにあるけどネジが見つからんなんてこともなく、次回使う時も新たに収納する時も迷わずに済むようになりました。

これらの考えや手法は老いた親の実家の片付けにも流用できます。今は中古品の買取産業も活発なので、捨てずにお金に換えることも可能になりました。来年と言わず、今年から少しずつ取り組んでみましょう。あるべきところに物が収まっている空間というのは非常に居心地がいいものですよ!