アラフォーで初めて、専業主婦的な生活をするようになりました。
今、雑誌を読んでもワーママとかいう言葉が溢れているし、
子供に手がかからなくなったら社会復帰しなきゃとかサロン運営したいなど、
とにかく「今ドキ働かないなんてどんだけ向上心ないんだよ!」みたいな感じ。
なんかちょっと・・・苦手な風潮だなあって内心思うんです。
時代の風潮って怖いなと思っていて、
一億総活躍!とか、3歳児神話なんてバカ!みたいに、
どこか一方に向かって見えない誰かに生き方を誘導されてるみたいで気持ち悪いです。
私自身はずっと働いてきた人だし、親や親戚には働く母も専業母もいます。
現在は一瞬だけ専業主婦してますが、今後もパート程度では働きたいです。
既婚女性の生き方として、
専業主婦vs働く主婦論争みたいなのは昔からありましたが、
私はどちらも良いと思うんです。
子供との時間より自分のやりがいとか生活の余裕をとるなんて母親として失格とか、
健康なのに家でぶらぶらして生産性のないペットみたいな生き方おかしいわとか、
どっちかじゃないとダメ、という考えの方が怖いなと思うんですよね。
好きな生き方を選ぶことができる社会が健全なのではないかと。
専業主婦について思うのは、
家事を極めたり(料理も掃除もちゃんとやると大変ですもの・・・やってないけど)、
親の介護を担ったり、地域のボランティアや趣味の活動に力を入れたり、
お金を稼ぐこと以外でやりがいを感じることも社会貢献もできると思います。
完全専業主婦の友人の話ですが。
友人Aは子供ありで中の下くらいの経済レベルです。
常に夫や子供のそばで世話を焼いていたい、
職場の人間関係が面倒だから絶対に働きに出ない!という強い意志を持っています。
そのかわり自営業の旦那の稼ぎが悪くても文句は言いません。
安売りスーパーを回って底値の食材で毎日手の込んだ料理を作ってやりくりする、
自分のための浪費やお金のかかる趣味は一切しません。
貧乏という代償を受け入れ、絶対に仕事に出ないという生き方を貫き、
子供や夫には手間をかけて精神的満足感を与える努力を惜しみません。
友人Bは子供なし、旦那は普通のサラリーマンです。
Bは実家が資産家で、親から相続予定の不動産収入が見込めるため、
将来的な経済展望に余裕があります。
生活は華美でなく、借家住まいに廃車寸前の外車、外食より自炊が好みで、
クーポンを使うのも好きで、夫婦と犬とでのんびり暮らしています。
働かなくても老後もやっていけるという事実があるからこそですが、
有閑マダム的ではなく旦那さんの給料だけで質素に暮らしていますし、
Bの母親がそうだったように、奥さんは家にいるものだという認識があり、
ごく自然にそれを踏襲している感じです。
私自身死ぬほど働いてた若い頃、
いつもゆったりと子供のおやつや洋服を作っているAがうらやましかったです。
でも、チラシを折り紙のようにして作った鍋敷きをA宅で見て、
経済的に自立してない中での楽しみ方ってこういうことなんだと思いました。
また、Bは高学歴で優秀なのにキャリアアップにまったく興味がなく、
飼い犬の健康管理と地域活動にその能力を注いでいるのを面白く感じました。
専業主婦ABの暮らしは憧れとは違いますが、
ダメだとも思ったこともありません。
ずっと思っていました、人生それぞれでホントいいよな〜って。
今の私は彼について田舎に来て、彼の経済力で生きており、
自由になるお金も子供もなく、有り余る時間だけが手元にございます。
仕事と子育てという2大生産活動が免除されている状態です。
実際すごくヒマです。
でもこんなとき気づくのは、
今までおろそかにしていたことや、後回しにしていたことです。
・親には電話せず、メールで用件だけで済まそうとしてたな
・仕事で疲れてる時は彼に不機嫌な顔やきつい態度してたな
・休日はすっぴんパジャマで色気のかけらもなくダラダラしてたな
・掃除は週に1回まとめてやれることしかしてなかったな
・引越しの箱のまま開けずに中身もわからない荷物を放置してたな
・大事な書類も整理や処理せず保留ファイルに突っ込んだままだな
・気がかりだけど遠方の友達や親戚とは疎遠になってしまってるな
・時間ができたらとやるやる詐欺ばりに勉強や教材を放置してるな
・話しかけたそうなおばあさんが居ても気づかないふりしてたな
生活費の心配とか養育の責任がない今、これらを是正したらどうなるでしょう。
親と密に連絡を取り、彼に優しくなり、部屋の中が片付いて清潔になり、
大切な人と親交を深めることができ、勉強をして自分の力を蓄え、
病院や店でちょっとした交流や親切をする。
これって豊かな人生じゃないですか?
バリバリ働いていた時には実現できなかった別の豊かさがあると思うのです。
彼も親も、私の周囲の人も幸せを感じると思います。
働きながらこれらができればいいのですが全てを同時進行はできませんよね。
どっちが良いというわけではなく、どっちも良い点があると思います。
私は今、たまたまこっち側、専業主婦側にいるので、
その間にできることをやればよいと思っています。
それに今なら、
仕事や子育てに参画していない自分を認め満喫することができます。
男性の庇護下でサポート役に徹することに無理のなさを感じます。
新たに違った形での責任を受け入れる覚悟があります。
この年齢ならではかもしれませんが、悪いものではありませんよ!