東京エスメラルダ

オトナによるオトナだましぃな日記 @田舎

アラフォーで小耳に挟んだ相続の揉め事

知人の話をいくつか集めてみました。

今の自分にとっては親の遺産相続のことはまだ喫緊の問題ではないけれど、

実際にあった話を聞くとちょっとゾッとしてしまいます。

 

父親が亡くなって軽い認知症の母親が残されたが・・・

Aさんは兄と妹の三人兄弟。資産家だった父親が亡くなり、遺産は母親に半分、子供たちに均等分配されました。母親は軽い認知症を発症しており長男である兄夫婦の家に引き取られていました。

しかし、母親と暮らしていた兄が、母親の認知症を良いことにお金を勝手に使うようになりました。派手に遊んで浮気を繰り返し、最後には投資で大損をして、自分たちが住んでいる家まで抵当に入れてしまいました。怒り心頭の兄嫁は子供を連れて離婚。認知症の母親は長女のAさんがひきとることになりました。

父親からもらった遺産でみんな十分豊かに暮らしていけるはずだったのに、大金を手にして狂った兄のせいで兄嫁は裕福な暮らしから急落、兄の子たちも進学を諦めざるを得なくなりました。Aさんと妹にゆくゆくは相続されるはずだった母親の遺産もゼロになりました。

Aさんは将来母親から何ももらえるものがないのに介護をせねばならなくなりました。

 

愛人が子を連れて父親のお葬式に登場・・・

Bさんの父親は長らく不倫をしていました。愛人との間に子供をもうけ、認知もしていました。Bさんたち家族もそのことを知っており、父親との仲はあまり良くありませんでした。

父親はBさんたち子供が独立してからというもの、本妻と愛人の家を行ったり来たりの二重生活をするようになりました。特に晩年は、半分は愛人の家で過ごすようになっていました。その時にいろいろと愛人や愛人との子にも経済援助をしていました。

そして父親が亡くなった時、愛人は子供と共にお葬式にやってきました。Bさんたち家族は正直にいって良い気分ではありませんでしたが、愛人との子は確かに父親の子で認知もしているので、遺産の相続については自分たちと同じ権利があることを承知していました。

が、お葬式の後の話し合いの際、愛人の子は自分はBさんたち正妻の子よりも多く相続したいと言い出しました。自分はBさんたち正妻の子と同じような十分な教育や環境を父親から与えられなかった、愛人の子として世間から後ろ指を刺され辛い思いをしてきたので慰謝料分を上乗せしろというのです。

複雑な思いを押し殺し、自分たちと同じ権利分を愛人の子にもと考えていたBさんたちは、それからしばらく父親の遺した怨恨と関わり続けることになりました。

 

自分たちの他に3人も子がいた⁈

Cさんは双子の姉妹です。母親は先に病気で亡くなっており、父親は介護施設に入っていました。そんな父親も亡くなり、お葬式を済ませ、Cさん達娘二人で相続の手続きを進めていたところ、古い書類が出てきました。

なんと、父親は以前に結婚しており、前妻との間に3人の子供がいたのです。Cさん達は父親が再婚だと言うことも知らず、自分たち双子の他に兄弟が存在することも全く知りませんでした。どんな事情があったのか、死んだ母親は当然知っていたはずですが、父母とも娘に話さず墓に持っていってしまいました。

遺産は実家と預貯金で揉めるほどでもなく、Cさんたち双子の姉妹で話し合って適当に半分こしようねとシンプルに進める予定でした。ところが父親には自分たちの他に3人も子供がいたため、わずかな遺産も5分割せねばなりません。確認を取らねば不用品を処分することもできないのです。

Cさん達は、その会ったこともない3人を探すことからせねばならず、簡単な手続きが気が遠くなるほど複雑になってしまいました。

 

ーーー以上です。

いや〜揉める揉める!

普通の家庭に見えてもそれぞれにドラマがあるんだなぁ。

 

隠し子って昔のサスペンス映画の設定みたいで現実離れしているように思いますが、

実際の知人の中で3件くらいそういう話を聞いたことがあるので珍しくないのかも。

一緒に育った兄弟間でもお金のこととなると揉めるのに、

BさんやCさんのように愛人の子や一緒に暮らしていない(置いていかれた?)子との対峙は、

感情的な面でよりいっそう難しそうですよねー。

親の生前の所業なんですけど、子に報いが来てしまうのってつらい。。。

 

ムラボケの親のお金を使い込むパターンはあるあるかも。

その人が介護を担ってくれている場合だと他の兄弟は普段から頭が上がらない。

Aさんの場合は結局自分の権利分を兄に奪われ、母親の介護だけ押し付けられました。

その後母親が亡くなったときお葬式に兄の別れた子と前妻を兄が呼んだのですが、

女と借金を山ほど作って家庭をぶち壊した父親を相当恨んでおり、

祖母と孫の最後の対面なのに式中いたたまれない空気だったとAさんは嘆いていました。

いや〜そういうの本人も周囲もつらいな。

 

Aさん兄の話とは逆に、

親の面倒をみもしない疎遠な子どもが、

介護をしてくれていた兄弟に文句をつけるパターンもありますよね。

親父の金はもっとあるはずだ、お前勝手に使い込んだな!みたいな。

行方知れずだった弟に葬式の時に言われた友達は掴み合いのケンカになったそうです。

 

親戚付き合いそのものが変わる場合も。

親の兄(伯父)が亡くなり、自分の親が伯父から莫大な遺産を相続したことで、

取り分が少なかった叔父叔母と裁判沙汰になる程揉めてしまい、

それまで仲が良かった親戚やいとこ同士の付き合いも、

一族全体が争いに巻き込まれて憎み合うようになってしまったとか。

 

5080問題とも関係ありますが、両親とも亡くなった時に、

親の年金で暮らしていた独身の妹が実家に棲みついており、

実家の権利書を渡さないだけではなく、

親が死んで年金が入らず生活していけなくなったので生活費を出してほしい、

そうでなければ実家を二束三文で売りに出すなどと言い出したり。

 

父親が亡くなったときに親戚が実家に乗り込んでくるパターンも怖い。

父親に借金をしていた親戚が、

妻子へ断りもなく勝手に金庫を開け借用書を破いて債権放棄させたり、

亡くなった祖父母から父親へそして今は妻子に受け継がれた宝飾類や絵画を持ち出したり、

父親の姉や妹が、子供のいない遺された妻に実家を明け渡して出て行けと迫ったり。

 

この程度の小競り合いエピソードなら、

ちょっと思い出すだけでいくらでも出てくる・・・世知辛いですなぁ。