東京エスメラルダ

オトナによるオトナだましぃな日記 @田舎

【アラフォーからの事実婚】入籍のタイミングと海外移住②

アラフォーで出会った人とお付き合いして同棲して田舎へ引っ越し事実婚の専業主婦となって数年、コロナ禍の終息で海外移住&入籍の話が出ていろいろ悩んでいます(詳細は①をお読みください↓)。

 

tokyoesmeralda.hatenablog.com

前回は海外移住に踏み切れない気持ちや親の高齢化のことや親友の意見を書きました。彼が外国人ですのでいつかは海外移住することはわかっていたのですが何年経っても私が前向きになれず、事務的な手続きや段取りの大変さは一旦置いといて、彼ともっと気持ちを共有したいというか、いろんな懸念や不安について腹を割って話したり確認が必要だと思いました。今回はその経緯を書きます。

 

旅行者ビザ・・・だと?

この話が出た時、彼の予定では数ヶ月〜1年かけて賃貸で住みながら物件選びをし、その間はコロナで滞った仕事もフル稼働させるので平日はずっと出張で不在のような日々になるだろうという話でした。

なので落ち着くまでは私は旅行者ビザで入国し、ビザが切れそうになったら一旦日本に戻って再申請して・・・というような感じで、私の実家のケアも兼ねて日本と行ったり来たりしながら暮らせばいいじゃんと考えているようでした。

旅行者ビザ?最初にその言葉を聞いた時、私はがっくりと首を垂れました。それが何年も連れ添った内縁の妻にいう言葉かい?テメエの都合でこっちは行きたくもない外国暮らしに巻き込まれるというのに、旅行者だぁ?これって結局私を連れて行きたくないってことなんじゃないの?ただの現地妻じゃん、ミスサイゴンかよ!だったら田舎に連れてきて専業主婦とかさせんな!1日でも早く別れてほしかったわ!と私は絶望しました。

 

ケコーンコワイコワイ病

実は彼には入籍について慎重になる過去があります。彼自身も彼の多くの友達も、永住権目当ての結婚詐欺的な女性に引っかかって深く心を傷つけられた経験があるのです。豊かな国の男性は世界中の女性から国際ロマンス詐欺の標的になるのです。

結婚してまもなく他の若い男に乗り換えた若い嫁に捨てられたり、子供を作ってから嫁に逃げられ莫大な養育費を支払うため長年貧乏な生活を強いられた友達も実際にいます。心と財布が痛むそんな話をこれまでいっぱい聞いてきたおじさんは心の根深いところで”ケッコンコワイコワイ病”に冒されているのです。

今日と同じ暮らしを場所を変えて彼の国でするだけなんだけど?彼は籍を入れた時点で経済的に酷い目に遭うリスクを背負うと過剰な恐怖心を持っているようで(笑←もう笑うしかない)、一緒に行くとしても入籍自体はできるだけ最後の最後に先延ばししたい気持ちが発動してしまい、とりあえず観光ビザで・・・みたいな発想になったと推察しました。

このほかにも彼は、言葉話せるの?誰も友達がいない場所だけど大丈夫なの?僕仕事があるから自分1人で車でどこでも行かなきゃいけないよ?と、とにかく私が現地でやっていく覚悟があるんか?できるんか?とサポートのサの字もなくただ大変さをアピールするのでした。

 

私を愛してるならあなたが日本に残ってくれ、もしくは別れてくれ

私はこの時点ではっきりと自分の主張をすべきだと思いました。正直泣きたい気持ちを堪えながら、でも、ここは言わねばならん!と思ったからです。

まず、観光ビザなどではついていけない、正式な身分がなければ外国なんかで暮らせない、これだけは絶対に受け入れられないと言いました。彼の当初予定の数ヶ月〜1年の落ち着くまでの間であっても、観光ビザでは社会保障番号ももらえず働くことも学校に通うこともできないし、コロナや政情が変化すれば私だけ外国人としてさまざまや制約を受けたり帰国を余儀なくされることもありうるからです。そんな不安定な身分に自分の人生を賭けられるわけがない、連れていくのなら正式な妻という身分が必要だと言いました。

そして、私は彼のために国籍を変え友達もいない遠い場所で言葉や文化を習得しなければならないが、そもそも私は出会った時も今も外国暮らしなど望んでいないと言いました。彼と一緒に今と同じ生活を続けられればいいだけで外国暮らしに憧れてついて行きたいわけじゃない。だから、私を愛しているなら彼が日本で暮らすという選択肢だって当然ある。彼さえ日本で暮らしてくれれば今の家でも私の実家でも住みながらリモートワークは可能だし、彼は日系なので言葉は不自由しないし、私も将来親の介護をしやすい。彼さえ日本に居れば丸く収まるのだ。

しかし、長年一緒にいたのにまだ入籍する覚悟が持てず、日本で一緒に暮らすこともできないのならもう別れてくれと言いました。考える時間は十分あった、入籍が必要なそのタイミングがいま来ている、これ以上先延ばしにすることに意味はなく、いまが決断の時だ、入籍に向けて段取りを進めるか日本に残るかこの場で別れるか、今決めて!

 

独りでも、2人でも、きちんと将来設計をして準備をしたい

思えば、私は何年もかけて彼とのことや移住のことや海外でお金を稼ぐ方法や親をどうするかなどずっと考え続けてきました。でもこれといういい案が浮かばなくてなにも行動ができなかった。当たり前です、彼と結婚して海外へ行くのと、このまま日本で一緒にいるのと、別れて1人で生きていくのとではしなければならない努力の種類が全然違う!

海外へ行くのなら語学や実家の親のケアの段取りが最優先だし、このまま日本で暮らせるならとりあえず近所でパートでも探せばいいし、最悪別れることになったら実家に出戻ってもう一度本格的な就活や勉強をしなければならない。

このようにしなければならないことや大変さがまったく違うし努力のベクトルが異なるのに、どれにも対応可能なちょうどいい案なんか出せるわけがないのだ。行く先が決まらなければ徒歩なのか飛行機なのかどんな荷物をどれだけ持っていくか備えなどしようがない。

私はずっと1人で悩んできたけど、2人のことだから彼も一緒に考えてもらわないとどうしようもない。コロナ禍で予定が延期され、どの方向も選べずに宙ぶらりんのまま何年も過ごすことになってしまったが、予定が動き出したのならもう準備をしたい。どの方向になるにしても大変で準備期間が必要であり、これ以上無意に時間を費やしたくない。

特に再就職と親の介護の準備期間は猶予がありません。彼の人生の身の振り方によって私の将来設計が大きく変わる大事な局面なのだから、どの方向に向かって進むか彼に決断をしてほしいと言いました。

 

日本で入籍して夫婦として行こうと彼は言った

彼が日本文化で暮らし続けるのはつらいとわかっています。愛しているから彼が帰国することを尊重すると前から決めていました。自分がその時どうするか、一緒に暮らしながら時間をかけて決断したかった。歳を取ってから出会った2人だからお互いの生き方は尊重し合いたい。彼が本当は嫌なのに無理して結婚をするようなことにもなってほしくないし、家庭を持つ覚悟がないまま恋人気分で海外へ連れていかれたくもない。

彼に決断をせまり、もし今後も一緒にいてくれるなら家庭を持つことの覚悟を持ってほしいと言いました。

すると彼は意外とあっさり、だったら日本で夫婦になってから領事館で申請をして、夫婦として一緒に帰国しようといいました。

・・・そうなの?観光ビザじゃないの?ケコーンコワイコワイ病は治ったの?どこでなにが変わったかわかりませんが、急にすんなり彼から入籍に関する具体的な手続き方法を提案するじゃあーりませんか。

彼は普段から行くかいかないかは私次第だよと伝えていたはずだと言います。僕はOKだと、私を捨てていくなんてそれだけはないから安心して、心配しないでと。私の言葉の問題や習慣の違いや実家の親の懸念は彼の一存できめられない、私が自分で問題を乗り越える自立心を持ち、親に何かあればすぐ飛行機で帰る程度の費用は賄うことができ、OK行くわ!と私が言えば彼は一緒に行こうと思っている、ずっとそのつもりでいたと。

ただ自国の友人の情報では、最近は婚約者ビザで入国しても特にアジア人女性の審査が厳しく許可にとても時間がかかっていて、友人のアジア人妻は入国して2年近く経つけどいまだに申請が通らないと聞いている。婚約者として連れていくことも考えていたが、かえって面倒で時間がかかるかもしれないので言わなかったらしい。でも観光ビザじゃ学校も仕事も社会保障も受けられないしなにもできないのも確かだし、だったら日本で結婚手続きして自国の領事館に申請して正式に夫婦として行くのが一番スムースにいくと思うんだよねとのことでした。

コロナ禍と戦争で自国も彼が日本に来た時から大きく内情が変わってしまった。住もうと思っていたエリアも治安が悪くなったので予定変更をせざるを得なくなった。彼も帰って住んでみないとわからないことも多いし戸惑いや不安を今はかかえている。彼独りなら家を探す間男友達の家に間借りすればいいけど私を連れて行くとなるとそれなりにちゃんとしたところを探さないといけない・・・などなど。

彼のいうおよび腰の理由もなんとなく理解できた。ケコーンコワーイ病もあるかもしれないが、世界情勢が変わったことと、その中で私を連れて理想通りの安全でまともな暮らしをすることができるか不安があるからなのだろうと思った。それは彼の私に対する責任感だと受け取った。

目指すべき方向が決まってスッキリした

どうなるかわからない不安が一番辛かったのだとわかりました。彼が私を妻として連れていくと決めたことがわかって大きな安心感が生まれました。結局私は結婚したいのではなくただ彼と一緒にいられればよかったのです。これからもずっと一緒にいられることが決まって一気に心が落ち着きました。

方向が見えて落ち着くと、時間はまだ1年くらい猶予があるのでその間に日本でできるいろんな準備をしようとエンジンが動き出す感じがしてきました。それまでの海外不安も、親友に喝を入れてもらったこともありますが、前もってわかっていればいくらでも日本で調べたり勉強したり準備できるし、私はそういった事前の情報収集や、合理的に順序立てて段取りを組んでいくことで徐々に不安を解消していくことができます。

長文になりましたが、今回彼と話し合ったことはとても前向きな一歩だったと思います。東京もとい田舎のエスメラルダはまた新たに舵をきりました。まだまだ問題は山積していますが一つ一つクリアにして切り拓いて生きていきたいと思います!