アラフォーになった年下の知人Pちゃんが最近急に婚活に焦り始めました。
先輩!なにが正解なんですか?
これとあれならどっちがいいと思います?
この場合どうやったほうがいい結婚なんでしょうか?
結局、結婚の最適解は何なんですか?
Pちゃんの口から繰り出されるのは「正解」という言葉。
それは・・・そんなの・・・ひとそれぞれじゃね?
Pちゃんはそれなりに働いて恋愛経験も多少あるのですが、ちょっと頼りないタイプというか欲がないというかのんびり屋さんで。アラフォーになっていよいよ婚活しなきゃ!と焦る気持ちがあるのですが理想の相手とか結婚観もあまりはっきりわからないし、既婚の友達の苦労話を散々聞かされた今は結婚の現実の嫌な面を知りすぎて、そんなに苦労するなら結婚しなくてもいいんじゃないかとうっすら思い始めてもいる状況だそうです。
好みのタイプは?年齢の幅は?仕事は続けたい?専業?家事の分担は?子供は欲しい?引っ越して地元を離れたり相手の親との同居は?・・・といろいろ質問してみると、圧倒的に多い回答が、特にない、どちらでもいい、でした。
イケメンじゃないと嫌とか、年収○円以上じゃないとダメとか、プラスマイナス5歳までとか、長男は無理とか同居は絶対いやとかサラリーマンがいいとか、そういう条件も特にない。誠実で嘘をつかない人がいいという条件以外オールフリー、、、であるならばPちゃんはいくらでも相手を選ぶことができたはずです。せめて結婚を前提としたお付き合いくらいはしているはず。
でも実際に能動的な婚活に踏み切れない、相手もいない時期が長く続いているのはなにか問題があるはず。Pちゃんの話を聞きながら、私は彼女自身の自己分析ができていないのではないかと思いました。
ワンオペ育児や夫の浮気で苦労している友達の話を聞かされまくって若干夢を失いかけてはいるけれど、それでも婚活したいという意思は明確に持っている。ただ婚活をするにあたって必要不可欠な質問に彼女は「どちらでもいい」「特にない」「なにが正解ですか?」と、まともに答えられていません。
自分が行きたい方向が決まってない、ゴールが決まってないのだからスタートを切ってもどこへ走ればいいかわからないのは当然で、進路には困難や障害も多いですよということを知ってなおさらスタートを切れないでいる、そういう状態じゃないのかしら。
Pちゃん、あなた自身はこの先どんな生活がしたい?あるいはどんな生活はいや?と漠然とした質問に変えて聞いてみました。彼女は、仕事はできればガッツリじゃない程度でゆるゆる続けたい、生活費は入れるけど自由になるお金も必要だと思う、実家の家族と仲が良く結婚しても行き来は保ちたい、誠実で優しい人と穏やかな暮らしがしたい答えました。
じゃあ。今聞いた範囲で婚活におけるお相手の条件を設定するなら、
・定職についている人
・パート程度の仕事でも食べていける年収
・実家に行き来しやすい距離で今後も生活している人
・生活費と実家との関わり方について全面的に肯定してくれる人
少なくともこれが軸になる。
どういう人が現実的に不向きかといえば、どんなに好きでも定職についていない人や病気療養中などで安定して働けない人、共稼ぎで生活費も半分入れろという人、家族経営の稼業などで嫁も手伝う必要があってPちゃんが実家に帰りたいタイミングで自由に帰れない可能性が高い環境にある人、転勤が多い人や夫の実家が遠方な場合もPちゃんの理想が削られる可能性が高い。
Pちゃんの理想は多くはないし漠然としているけど、大事なことは聞いていてわかる。高望みはしていないけれど、共働きほどは本気で働きたくなく、どちらかというと経済的には夫にリードしてもらって、その代わり家事は自分メインでやるほうがいい、なにより実家からあまり離れたくない気持ちは明確に持っている。
何が正解?と問うPちゃんに私が言えることは、彼女が漠然と口にした理想の結婚生活を受け入れられる条件の人、受け入れてくれる考えの人見つけることが正解じゃない?ってことでした。
あっそうか、それが条件か、とPちゃんは笑っていました。そうなのよ、自然な出会いだけでは意外と現れないし見つけるのに時間もかかる。だから最初から自分で決めて絞り込むの。
Pちゃん的には特に条件もないし、相手に何を求めればいいのかもわからなかったし、友達のように順当に恋愛結婚したのに結婚後苦労している人も多いからどんな条件を設定すれば正解なのかわからなくなってしまった。でも自分の理想の生き方がわかっていれば、まずそれが可能かどうか物理的な条件設定はできるということに気づいた感じでした。
もちろん条件ですから、その暮らしと引き換えに自分は何を提供できるか、どの程度まで我慢や折り合いをつけられるかについても同時に考えることになります、そこはお忘れなく。それで、この人じゃ結婚しても割に合わないと思えば別の人を検討すればいい。それがアラフォーからの婚活のシステムじゃないかなー。
マチアプに早速登録したPちゃんは会員数の多さに眺めることしかできないようでしたが、なんとなく自分がしたい暮らし→実家に帰りやすいエリアだったら地域はこの範囲内→年収の高さと出現率を見込んで年齢の上限を少し広めに→プロフにもちゃんと自分の結婚願望と理想の暮らしを書いておく、というところまでできるようになったそうです。
Pちゃんの言葉なんですけど。
婚活してる人はいっぱいいるけど自分の相手がそこにいるか現実味がわかなかったけれど、少しずつ自分について考えていったらどういう人を選べばいいかわかってくるように思える。
自分が幸せになれる相手を見つけるんですよね、そうして良いんですよね。
そうすると現実にこの画面の先に男性がいるし、出会える可能性はそこにあるって実感が湧いてきて楽しくなってきた。
もしそれで結婚したいと思える相手が見つからなければ、自分はやっぱり独身の実家暮らしが幸せなんだと納得して今後も生きていけるような気がする、と。
そこなんですよね〜。Pちゃんってのんびり気質だけどちゃんと現実がわかってる子だわと改めて思うんですけど。うすうす自分は一生独りかもしれない、苦労が多い結婚ならしなくていいかもしれないって思い始めてるのも正直なところ。
でもまだ若いし挑戦はしたい、悔いが残らないようにってことなんですよね。その結果、結婚に至らなくても今と受け止め方や幸福度がまたちがった人生になるはずだからって結論もわかってる。
彼女にとっての正解をひとつふたつ見つけたようでした。
そうなのよ、何がなんでも結婚したい人ばかりじゃないし、結婚することだけが正解じゃない。婚活の先にそうじゃない結論を導き出す人も多い。
そこそこの経済状況で実家と密に歩んで行くことがPちゃんの幸せなら、結婚相手じゃなくてBFを何人か作るとかでも良いかもしれない。それが彼女の幸せに沿った形なのかもしれない。
Pちゃんが”正解”を求めてわからなくなって感じがらめになってたのは、世の中的にはこうすればああすればっていう次元で婚活しようとしていたからだったと思う。両親はこんなかんじだ、友達Aの結婚生活はこんなだ、Bの意見はこうだ、でも世の中の大半はこうだと言われている、吟味して良い条件の人と結婚しても別の問題で破綻することもある、、、などなど。
情報は大事ですがデータの用い方が間違っていた。周囲の意見や平均値は自分の意見を決める参考程度にするべきで、それによって意見を変えて振り回されたら一生何も決まらない。Pちゃんは欲がなく素直な子だったからこそあっちの意見もこっちのデータも取り込んでしまって、結局自分の意見が全く反映されてない結論を探そうとしていたんですね。
でも現在はなんとなく自分の正解を見つける作業のやり方がわかって、そこからアラフォーの婚活に現実的に取り組んでいっているようです。そこには自分の意思もあり、幸せの折り合いをつける覚悟もある。Pちゃんの婚活はうまくいくような気がします。
実際にデートしだしたら特に不問とされていたルックスとか価値観の好みとか後出しでいっぱい噴出してきそうな気もするけど・・・^_^ フレーフレーPちゃん!
↓↓過去記事 アラサーでかなり自己分析して結婚した後輩の話