最近専業主婦になった私は、
今の立場で夫婦ゲンカすることについてまだ慣れておりません。
働いていた頃はといえば、
とにかく朝出勤してしまえば顔を合わせずにすみますし、
仕事中は家のことなど思い出す余裕はありませんし、
すっかり頭が切り替わって帰宅して平常運転に戻っていることがほとんどでした。
週末や休日でも、財布とスマホを持ってプイっと出ていって、
買い物でもカフェでお茶でも本屋で立ち読みでもしてくればよかった。
家事なども知るかーと放っておいても大丈夫、
子供もいないし生活費も入れてるし自分のことは自分でやれ、
のスタンスで良かったわけです。
ところが今専業になって、夫に家賃と主要な生活費を出してもらっています。
それと引き換えに私は家事をやるという、
ある意味専業主婦的な暗黙の契約がそこにあるのだと思っています。
専業主婦の多くは、プライドを持って家事をしており、
ケンカはしてても、夫が悪くても、家事だけは普通通りやると言う。
専業妻初心者の私からすると、やっぱりそういう部分は尊敬に値するわけです。
そうだよな、ケンカ中も夫はお金を出しているのだから、
自分も専業妻としていつも通りの家事をするのは当たり前だよな。
相手が役割放棄をしてないのだからこちらも役割は遵守すべき、という考えですね。
・・・だけどね(-.-;)y-~~~
家事って感情的な奉仕を伴う作業だと思うのよ。
これ夫の好物だし多めに作ろうとか、
私は薄味が好きだけど夫のために濃い味付けにしといてあげようとか、
トップスは天日干しより乾燥機でふわふわにしてって言ってたから分けなきゃとか、
パンツのたたみ方や靴下の色分けも夫のやり方に合わせたりとか、
仕事中はうるさくならないよう掃除の場所や時間をずらしたりとか。
家事って作業そのものだけじゃなくて、
相手の喜びや快適さをプラスして行われるものだと思うんです。
その感情的な奉仕の部分がね、ケンカ中だとめっちゃやりたくない!(笑)
夫の好みの献立や好みの味付けにして、
遅くも早くもないタイミングで食卓に並べてはいどうぞ!ってスタートして、
食べてる間も愚痴につきあったりリクエストを受け付けたりする。
食べ終わったらさっと片付けて、夫がくつろげるようにそばで気を使ったりする。
そういうのも全部含めて家事だと思っています。
家事が仕事なのだから夫婦ケンカしてようがご飯は作るとしよう。
でも、相手の好みや快適性を追求するといった、
感情的な奉仕まではできないと私は感じています。
だって、いま夫に腹を立てているんだもの。
腹を立てている問題があり、しかもそれに対して夫は話し合いの席にもつかない。
歩み寄りの姿勢を示さない夫に怒っているというより、
そういう対処しかできない彼が嫌い嫌いで顔も見たくない。
そんな状態で相手の喜ぶようにするなんてこと、私はできないと思った。
もうひとつ、経済とパワーバランスも関係しています。
私は最近まで働いて生活費を入れていたので、
夫婦間のパワーバランスをお金ではかってしまう傾向があります。
今は生活費の全てを出してもらってるわけではなく、
家賃と食費と光熱費は夫持ちになったのですが、
自分個人にかかる服飾費や交際費や移動費や医療代や税金など、
結構な比率で自分で支払っています。
専業主婦と言っても経済的に完全に庇護下にあるわけではないため、
どうしても心の中で家庭内の役割に対しても線引きをしてしまう。
ケンカ中に夫の快適性の追求しなきゃならないほど夫に責任負ってもらってない、
って思っちゃう。
幼稚かもしれないけど、夫婦の役割として考えたら、
夫はこの程度の負担なのだから、こちらもそれに見合った負担しかできない。
そうやってどこかで線引きをしないとやってられないって思っちゃいます。
裕福ではない完全専業主婦の友達の名言、
たとえ完全専業主婦で養ってもらってても精神は対等、という言葉を再考。
夫婦の在り方はそれぞれの家庭でちがうとしても、
私なりの専業主婦としての「線引き」という価値観を持っている。
家事はやる、でも、夫に気を使ったり好みに合わせたり機嫌をとったり、
そういった「感情的な奉仕」についてはやめさせてもらう。
感情的な奉仕には目に見えない部分ではあるが、相当のエネルギーを使う。
夫はそれを当たり前と思っているかもしれないが、
この感情的な奉仕というものは無くなったとき気付くものだ。
快適さって誰かの努力で作り出されていることを思い出していただくしかない。
それは愛情から生み出されるものであったと。
でしょ?
夫が家族として向き合わないで逃げるなら、
私も家族として向き合わない、お金に見合うと思われる物理労働だけする。
感情的な奉仕を搾取されるのは絶対にイヤ。
今回の落とし所としては、
掃除は自分のペースでするし、
自分が食べたいものを作るし、
二人分作って冷蔵庫に入れておいて放っておく。
夫が食べようが食べなかろうが知らん。
ケンカ中は負の感情と同時にプラスの感情も省いて家事をすることにした。
業務連絡は普通に接するが、
私の愛、私の気遣い、私の笑顔は無期限凍結である。
そこ、当たり前でもプライスレスでもねーからな!