東京エスメラルダ

オトナによるオトナだましぃな日記 @田舎

普通のおばさんが最近のアニメを観まくってみた

アニヲタでもマンガ好きでもなんでもない普通のアラフォーおばさんが、

ステイホーム中にアマプラやネトフリのアニメを観まくってみました。

一応ここ数年のメジャーなやつというベタな作品ばかりですが、

話題になってるものや若い人のカルチャーを知れて面白かったので書いてみます。

(ネタバレはないです)

 

話はグロいが絵がかわいい 鬼滅の刃(第1期)

2020年の社会現象となった鬼滅の刃。何がそこまでみんなの心を惹きつけるのか興味があったので観てみました。

昔の日本では鬼がいて人を襲う。その鬼と退治する人たちの話。家族愛や友情、苦しい修行、旅の仲間、強敵との死闘などを通じ、主人公は成長していく。

アニメ第一期の流れはドラゴンボール的な感じです。味方と敵の濃いキャラ、次から次へと出てくる最強の相手、戦いの日々、悲しい別れ、発露する特別な力、など。キン肉マンの友情パワーとかワンピースとか、歴代少年マンガの大作によくある骨組みです。このあたりは大手出版社の編集のセオリーというか意向もあるのかな。

若年層を中心に夢中になったのは、キャラがわかりやすい感じだからかなと思います。コスプレや推しグッズに取り入れやすい色柄のデザインといった、インスタ映えなど他人に見せる文化に適応しやすいものだったから急激に拡散されたのではないかと思います。

映画版に小さい子供を連れて行ったら怖いと言って泣き出したという話を何度か聞いたことがありますが、TVアニメでも残虐な人殺しや鬼殺しのシーンが続きます。漫画よりはマイルドな表現にしているのでありましょうが、日曜の朝9時に小学生の子供に見せるものではないです、深夜枠アニメですね。その感覚を持たずに流行ってるからと小さい子に見せるのは思慮が足りないと思います、個人的に。

昔の日本の設定なので、主人公も子供なのに家長としていろんなものを背負って苦労します。その姿はちょっと昔の価値観ではありますがホロリと胸を打ちます。戦闘シーン以外ではギャグ要素も多く、仲間キャラも笑える特徴を盛り込んでいて面白いです。死者が大量に出る流血沙汰とか悲しい救いのないシリアスなストーリーと、日常のほんわかしたギャグ場面が同時に進行していきます。この正反対のものが同時に存在する世界観が今の若い人には受け入れやすいのかなと新鮮な驚きがありました。

私は絵のタッチがすごく好きで、辛いストーリーやグロい戦闘シーンも美しく感じることさえありました。特別な力で技を出すときのデザインが荒々しい水墨画のようでとてもきれいです。漫画のコマ割りとかもきっと斬新でキレイなんだろうなぁと漫画版も読んでみたくなりました。

若い人の流行に触れてみたい、推しキャラを作るなど子供とのコミュニケーションツールとしてみてみたい方におすすめです。

 

鬼滅よりこっちの方が好き 呪術廻戦(第1期途中)

今回のアニメの中で一番ハマってるのはこちらです。鬼滅が鬼ならこちらは呪いの化け物とそれを祓う呪術師の話です。同じく死ぬとか殺す話がたくさん出てきますが、絵も含めて全編スタイリッシュな感じでストレスは感じません。

こちらも子供向けアニメではないですが、オシャレ感とかギャグの内容を見ると、鬼滅が小学〜中学生としたら呪術は主人公も高校生ですしもうちょい大人向けっぽい感じです。

世界観も作り込まれていて、呪術の用語とか理論はわりと難しいです。ちょっと何言ってるかわかんない・・・って時も多いですが、まあ強い敵を相手にだんだん特別な力が覚醒して行って仲間の助けもあってなんだかんだで勝ったんだなということがわかります(笑)主要キャラの戦闘能力や理論もよくできてんなーと思います、荒木先生のジョジョ(のスタンド設定)を読んでたときの気持ちを思い出しました。

キャラと戦闘シーンのカメラワーク的な絵がクールです。アニメなので大袈裟な髪型やいかにもなセリフなのはどこも同じですが、かっこいいキャラが多いですし、動きや呪術の世界の表現に躍動感があり、アニメーション作品としての力があるように思います。マンガとアニメは別物と考えていて、導入はどちらでも良いのですが、呪術廻戦はアニメーションに向いている作品・・・というかアニメーション部隊もすごく優秀で、漫画に劣らず魅力的に作ったんだろうなと思います。

音楽もかっこいいです。EDがかなりナイスなのですが、歌に合わせてキャラのダンスシーンが描かれていてこれが強烈に素敵。なんちゅうセンスの良さ、アニメが若い人のカルチャーの中心になるのわかるわ・・・とおばさんも感銘を受けました。

ギャグのセンスも好きで、少年誌っぽいわかりやすさの中に、もうちょい大人向けの笑いが仕込まれている感じがちょうどよかったです。また主人公や悪役が語る言葉がわかりやすい勧善懲悪ではなく、かといって斜に構えた思春期中二病っぽいというわけでもなく、大袈裟ではないけれど哲学のようなものが感じられて、どう成長や解決をしていくのかなと今後を見守りたい気持ちになります。

初めの数話は淡々としているので流し見して、キャラが出揃ったくらいからギャグの応酬も面白くなってくるので是非ご覧いただきたい。

 

マンガもアニメも第1巻の第1話が一番怖い 進撃の巨人(第1〜4期途中)

実は漫画を読む機会があったのですが、一話目があまりにも怖くてそれ以上読めませんでした。アニメも一話目でやっぱり怖くてしばらく二話目が観られませんでした。

人間の住む世界にある日突然巨人が侵入してきて、バクバク人を食べていく。巨人から生き延びようと必死で戦う人類の話です。

鬼滅や呪術は完全ファンタジーとして観られますが、進撃の巨人は、同じ人型の大きい生き物に人間が掴まれて身体を折られて噛みちぎられるという生々しさが相当ショッキングでした。海老の踊り食いとかまだ動いてる活造り、最近TVでモザイクかかっているじゃないですか、あれを観てショックを受けるのに似ているかも知れません。痛そう苦しそうってシズル感がすごい。

生きたまま食べられるのはイヤ!っていう本能的な恐怖を毎回感じつつ見るので、上記2作品とは気の持ちようが全然違います。緊張感と絶望を噛み締めて楽しむそんな作品。

キャラを楽しむ作品というよりは、圧倒的な力の差がある敵から必死で生き延びる人の姿を見る作品です。軍の話なので、戦闘&街の人や仲間の死亡が日常化しています。パワーで敵わない相手に日々死と向き合い、戦っても死ぬ、戦わなくても死ぬという絶望の描写が続きます。キャラの絵も可愛さはさほどありません。巨人のスタイルや顔はさまざまですが、ノロマでおどけて見えても食べようと近づいてくるので返って怖いです。戦いのシーンの躍動感や空中戦が格好いいです。

絶望の中で、少しずつ戦勝を挙げ生き抜く人の姿に少しの希望があり、巨人や巨人のいる世界の謎が回を追うごとに明らかになっていくところが面白いです。初期はひたすら巨人に喰われたくない!やっつけなきゃ!ってだけの展開でしたが、第3シリーズあたりから謎が解けていくに従って壮大な話になり、いまファイナルシーズンですがこの大きくなった話を最後にどう落とし前をつけるのだろう?と心配にも似た楽しさがあります。

もうすぐ漫画の方も最終巻が出るので、独特なファンタジー長大作をちゃんと終わりまで楽しみたい人にはすごくおすすめします。

 

子供が知恵と勇気を振り絞る 約束のネバーランド(第1〜2期途中)

実写映画化されたので興味が湧きアニメを観てみました。孤児院で幸せに暮らす可愛い子供達の絵なのに、なんかちょっと怖そうなダークストーリーのドキドキ感を求めて。

非力な子供が外の世界を相手に、知恵と勇気を振り絞って問題を解決し生き抜いていくお話です。ストーリーの設定が残酷なのですが、アニメの描写は流血シーンなどはほぼありません。肉体的な痛みや辛さというよりは、ハラハラドキドキの心理戦が面白い作品です。

アマプラやネトフリで見られるのはまだ序盤といったあたりで、これから大きな謎の解明や子供たちが戦う舞台も広くなり、解決すべき問題も複雑になってくると思われますのでまだまだ楽しみです。

 

アタオカのシリアルキラーものじゃない PSYCHO-PASS(第3期)

数年前に友達にお勧めされていたけれどその時アニメに興味がなかったのでスルーしてました。今アマプラで無料で見られるのが第3期だけなので、1期2期観ずにいきなり3期のみ。

近未来の警察ものです。サイコパスの連続殺人ものではなく、題名にもなってるサイコ・パスという未来の組織とかシステムはこんなだよって設定が面白い作品です。犯罪者を逮捕しちゃうぞという話と、その組織とかシステムの謎みたいなものも同時進行で明かされていく。

第3期しか観られなかったのですが、1期から観ていればよかった〜と残念に思います。きっと話が繋がってくる部分の面白さがあるだろうし、それぞれの設定の変化や、前作のキャラがところどころ関わってくる楽しさもあっただろうなと。

いきなり第3期からみたからでしょうが、用語や隠語・名前がカタカナの羅列でなんのこっちゃわからん。登場人物も帰化した外国人が多く日本名とカタカナ名が混ざっていたりで誰が誰だか・・・。道具や組織や肩書きの通称が英語だったり、その世界の中の隠語的な意味なのか、本来の英語の意味をもつのかとか、それも含めて謎なんですけど、その欧米的な設定いる?ってちょっと思いました。己の老いを痛感した一作です。

でもプライム配信になったらぜひ1期も2期もみたいです。

 

ーーー以上でーす。

見応えがあったのは進撃の巨人

話数も多いですし次々と謎が広がって行ってたっぷり楽しめると思います。

でも希望より絶望の味の方が濃いので、心してみてください。

これ、ハリウッド版で実写化されるそうですが、

指輪物語みたいに3部作くらいにしてCGを駆使し、

濃厚にじっくり描いたのをみたいなぁ。

大人にお勧めするならやっぱりコレです。

 

キャラがかわいいのは鬼滅です、子供や孫との会話のきっかけや、

ハンドメイドのマスクやポーチやプラ板で推し活も楽しいと思います。

私はイケメンキャラの多い呪術廻戦推しですが!

 

視聴履歴からほかにもたくさんアニメをお勧めされるのですが、

漫画が原作のものでタイトルに入っている単語が、

勇者・騎士・転生・Lv・異世界・チート・ダンジョンなどなど、

ゲームの世界をテーマにしてるものが多く、

私はあまりRPGゲーム的なものには興味がないのでそこらは無理かな〜。

 

代わりに昔のアニメの掘り起こし。

たまたま劇場版機動戦士ガンダムを見つけて、

その気もなかったのにやっぱり最後まで観てしまい(笑)、

偉い人には分からんのです、とか懐かしのセリフを覚えていたのが嬉しかったです。

あと銀河鉄道999

少し怖いような記憶がうっすらあったのですが、

ストーリー展開は子供向けでも、

話中の各所にペーソスみたいなものがふんだんに散りばめられ、

大人になってから観てもまあまあ空気重いな・・・と感じました(笑)

 

数年前に全国的大ヒットとなったアニメ映画の良さが全く分からず(2回も観たのに)、

こんなにも世の中で受け入れられている価値観がもう共有できない、

そんな老いた感性に成り果ててしまったのかとちょっとショックを受けました。

それからアニメへの苦手意識が強まる一方でしたが、

久しぶりにいろいろ観たらすごく楽しめてよかったです!

 

追記

ワイドショーで紹介されるほど人気上昇 はたらく細胞(BLACK)

最近観はじめていたら、ちょうど今日ワイドショーで取り上げられていたので追記しますね。オリジナルとなる「はたらく細胞」とスピンオフの「はたらく細胞BLACK」があります。

人体の赤血球や白血球といった細胞を擬人化し、それぞれの細胞が仕事をしながら街=体内を守っていくという設定。毎話いくつかの体内の変調がテーマになっており、それを彼らが仕事として解決していく様がストーリーになっている。

体に起こる様々な変調・・・けが、花粉症、アルコール摂取など、そのとき体内の様子がどうなり、それぞれの細胞がどんな役割で働くのかがわかりやすく描かれてすっごく面白いです。細胞や体内に起こる現象を擬人化や街・暮らしにうまく表現されていて、例えば赤血球と肝細胞の関係を、人体のアルコール摂取により過酷な仕事をして心身が疲れている青年と癒し系ホステスで描かれています。そして体内のアルコール分解を”キャバクラで抜く”と表現してるあたりうまいなあとニヤリとせずにはいられません。

私は「BLACK」のほうを観たのですが、ストレスにさらされた人体のよろしくない体内=劣悪な労働環境という設定で、さながらBLACK企業ではたらく擬人化された細胞さんたちを応援したくなります。第三話の「勃起」にまつわるストーリーは爆笑と感動を呼びます。

ワイドショーでは学校の教材にもなっているということで子供から若い方に大人気とのことでしたが、BLACKの方はやや大人向けの設定ですので合わせてお勧めしたいです!